「こわいものをみた」5 新しい恋愛がこわい(高瀬隼子)
『新しい恋愛』刊行から一か月が経った。五つの短編小説が収録された本で、そのうちの一篇のタイトルが「新しい恋愛」という。タイトルを付けるのが苦手で、いつも最後まで書き終えてから、出ないな、なんかいいのないかな、全然出ない、と悩みつつ捻りだす。「新しい恋愛」も、ほかに数十個考えたタイトル案が全部しっくりこなくて、とはいえこれもしっくりきてるんですかね? どうなんでしょうか? と恐る恐る担当編集者に提出したものなのだけど、「ありそうでないタイトルでいいですね」と褒められたのでほっと